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ずっと昔のおはなし
シェンランとアストレアは同郷の幼馴染。
元から一族が長命とかそのへん。彼らは家族ぐるみで仲良く暮らしておりました。
一緒に遊んで一緒に勉強して、そして大きくなったふたりは自然に恋仲となり、結婚の約束とかもしていました。多分指輪とかある。
二人は技術者として類稀な才能と知能を持ち、故郷の片田舎で細々と暮らしながら便利なものを発明し、人々からは「先生」と呼ばれ、その時代には不相応な屋敷を建てて住んでいました。
その才能から、貴族、はたまた王から、召し抱えてやろうという誘いも多くありましたが、そんな大きな舞台では自分たちは力不足だ、この愛する故郷の為に力を奮いたい、という願いから、その時は首を縦に振ることはありませんでした。
しかし何年も経ち、自分たちの技術で故郷が発展し、もはや自分たちの力は必要ないと悟ったふたりは、その時にちょうど舞い降りた、講師としてふたりの技術を教えてほしい、という王仕えの技術者集団からの誘いを受けて上京。そこでは大っぴらに研究をしたりする事は無かったのですが、ふたりの予想以上の、もはや異常というまでの能力を思い知らされた技術者集団は、今までの自分たちの全てが否定されているような気分になってしまったのでした。
そうして、ふたりが講師として働く傍ら、技術者達は研究の対象を、人の仕組みや病気を治したりする研究と偽りふたりの能力を解明すべく、シェンランとアストレアにする事にしました。ふたりも生徒達に愛着が湧き始め、彼らや国、人の為になるならと対象になる事を拒みませんでした。アストレアの方が能力が高かったので、どちらかというと彼女の方を詳しく研究しました。
そのほかにも研究を繰り返して行く中で、アストレアは病気になってしまいます。
彼女を純粋に愛するシェンランと、シェンランがまだいるとはいえ居なくなっては困る技術者集団による治療にもかかわらず、彼女はだんだんと弱っていきましたが、しっかりと生きてはいました。
ですが彼女の技術と知能にしか興味のない技術者集団は、これまでの研究成果から得たある技術を、保険としてアストレアに使う事にしました。
人の記憶を何かしらの器にコピーし、人の形として保つという技術でした。
そして技術者たちはシェンランのいない間にそれを実行し、記憶のコピーをとる事に成功しました。しかしアストレアはそのおかげで力を使い果たしてしまいました。その事を知ったシェンランは、アストレアを救えなかったこと、技術者たちへの恨み、そしてこうなることに気付けなかった自分自身への怒りが爆発し、その場にいた技術者を全て殺してしまいます。
彼は一旦故郷の屋敷に戻り、いつか必ず蘇らせてみせる、と、彼女の身体を地下の実験室に安置しました。
再び王都に戻った彼は、自分とアストレアの研究に関わった人物を全て殺し、彼女を蘇らせるのに何らかの役にたつかと思い研究データを奪い取ります。
それから彼はまた故郷で、ただひたすら、愛する人を蘇らせる為の研究を行います。
その頃一方王都では、技術者集団とその研究所が壊滅するという事件が起こっていました。
事件はアストレアのコピーとも言える少女の行ったことで、自分の身体をいじり、殺した恨みからした事でしたが、かろうじて残っていた技術者の手により、彼女は眠りにつかされることとなりましたが、後にシェンランが来てすぐ眠りから覚める事になります。
年月が経ち、研究所も技術者集団も復活し、事件もすべて過去の事となった頃に、シェンランは再び都に現れます。
愛する人と離れたくないという理由から、アストレアの右目を自分の右目に移植した体でした。
故郷で出来る事には限りがあると悟り、今までのような講師ではなく一人の技術者として国の為に働くことを約束する代わりに、自分のアストレアを蘇らせるという研究を同時にさせる事を条件に、技術者集団に属する事を決めたのでした。
ある日、研究を続けるシェンランの前に、自らをアストレアと名乗るゴチルゼルの少女が現れました。
シェンランは分かっていました。彼女こそが故郷の地下で眠る彼女をコピーし作られた、まがい物のアストレアだと。
ですからシェンランは、顔も声も体も性格も違う、まがいものの、目の前の彼女の事をアストレアと認識する事はできませんでした。
一方のアストレアは、記憶を持っているという事は、シェンランを愛した事も、シェンランから愛されたことも全て覚えているのに、愛しているのに、お前は本物のアストレアではないと拒まれたという事ですからたまったものではありません。それどころか本物のアストレアを蘇らせるべく、記憶を取られかけたり、彼女をアストレアだと認めたくないゆえに殺されかけたりしました。
そうして数日経たないうちにアストレアは狂ってしまいました。死のうと思っても人形である自分の身体はそれも出来ず、行くあても無く、ただ愛しい故郷を彷徨うだけ彷徨い、一つの結論を出しました。
これ以上辛い思いをするくらいなら、いっそ本当にアストレアになってしまえばいいのだと。本物の存在がシェンランから消えれば、自分は本物になれるのだと。
アストレアは昔の伝手を辿り旧友であるフェリアに頼んで、シェンランの、アストレアに関する記憶を抜き去りました。
そうしてシェンランは自分が研究する理由も、アストレアを愛していたという事も忘れてしまいました。
とはいえ、すべてを忘れてしまったわけではなく、王都で研究をしていたという思い出や、大切な人がいたという思い出は残っており、その記憶が、まがいもののアストレアを親友という位置に据えさせたのでした。
こうして本物のアストレアは忘れられ、まがいもののアストレアは本物となったのでした。
ですから、地下のアストレアはずっと眠り続ける事となったのでした。
シェンランとアストレアは昔のようにふたりで、王都で研究をし、様々なものを作り出します。
しかし、昔のように人の為ではなく、愛する人を失ったショックで一度狂ったシェンランは国の為に、兵器や人造人間といったものも作るようになります。この時にジャックやかさねが生み出されます。
ふたりは長い年月とともに各地を転々としながら、伝説のように名を残していきました。
ある日シェンランは、一度ひとりで旅がしてみたい、と提案し、アストレアもそれを受け入れます。
アストレアはまず故郷に戻り、懐かしさに浸ります。
そして昔ともに研究していた地下の研究室になんとなしに入ってみると、そこには本物のアストレアが、生きて、そこにいました。シェンランの研究は彼の知るところなく完成し、成功していたのでした。
もし今本物のアストレアがシェンランの前に現れ、彼が記憶を取り戻したり彼女を愛するようなことがあれば、今度こそ自分が生きている意味が、生み出された意味が分からなくなると考えたアストレアは、彼女の記憶をも奪い取るように、フェリアに命じました。
アストレアは本物”だった”アストレアにヴェスタという名前を与え、シェンランに見つからないように監禁し、その場を去りました。
旅をする中でヴェスタやシェンランへの罪悪感を募らせていったアストレアは、再び故郷に戻り、ヴェスタに全てを打ち明け、監禁を解き、これからどうにでもすればいいと言い残して故郷を去り、再び旅を始めました。
みたいなおはなしなんよーーーー
ややこしいですね。
短くまとめようとしてもむずかしいから困る
今のヴェスタはのんびりぶらぶらしてるし、シェンランは今のアストレアが親友として大好きなのでぶらぶらしてます。
全部知ってるのはアズっ子だけなんだよっていうアストレアがとことん報われない話。生きてる限りシェンランにもう愛されることは無いんだなって気持ちと罪悪感に苛まれます。
あと彼女が比較的ジャックやかさね君に優しいのは自分自身も人形だからです。
シェンランがアズっ子を作るための研究レポートを元にして作られたのがしんぼら人形たちなので、アズは彼らの前身ともいえるということなのさ!
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